
面接で必ず聞かれる自己PR。
「どうやって答えたらいいのか・・・」
「そもそも自己PRが思いつかない・・・」
など「自己PR」について困っている方は多いのではないでしょうか。
自分をアピールするための「自己PR」。
上手く伝えることができれば面接を突破できる確率は大幅に上げることができるはずです。
ここでは、自己PRの作成方法から響く伝え方まで解説していきます。
面接を突破するための方法についてもご紹介していきますので面接に臨む前に確認していただければと思います。

1.面接は自己PRが「カギ」
自己PRを上手く伝えられるかどうかは面接の合否を大きく左右します。
上手く伝えられる=コミュニケーション能力が高いと評価することもできますし、
自信を持ってアピールする姿はそれだけで好印象です。
実際、私が面接を担当してきた中で、
自己PRをしっかりと伝えることができている応募者の採用確率は高いです。
応募者を把握できる重要な質問のため、
採用担当者も「どんな応募者なのだろう」と気にしながら自己PRについて聞いてきているはずです。
当然、上手くアピールすることができれば、採用確率アップに繋がります。
以下では、そんな「自己PR」の作成方法から伝え方まで解説していきます。
1-1自己PRは準備が大切
<経歴を振り返る>
自己PRを書くための準備として大切なのは自分の経歴を振り返ることです。
「自己PRが思いつかない」
と悩んでいる方の多くはこの準備作業を疎かにしている可能性が非常に高い。
転職を成功させている方の多くは経歴を振り返り、
自分の強みが何なのかを把握できておりそれを上手く自己PRの中で伝えてます。
リクルートエージェントのアンケート結果を載せておきます。
出典元URL:https://www.r-agent.com/guide/ranking/201002/
強みを見つける自己分析の方法 ※複数回答
| 自己分析の方法 | 回答者数 |
| 今までの業務経験を振り返った | 95名 |
| 業務上意識している点を思い返した | 65名 |
| 周囲に自身の強みを聞いた | 40名 |
| 周囲に評価された点を思い返した | 30名 |
上記のように経歴を振り返る作業に関して具体的に言うと、
・今までどんな仕事をしてきたか
・仕事ではどんな成果を上げてきたのか
・結果を出すために工夫したことはどんなことか
・経験によって得られたことはどんなことか
・仕事でうれしかった体験は何なのか
・夢中になって取り組んだ仕事はどんな仕事か
・仕事を行う上で役立っている長所はなにか
・仕事上のポリシーや大切にしているポイントは?
・周りから仕事面でどういう評価をされているか
・今までで大変だった仕事はどんな仕事か
・持っている資格はどんなものがあるか
・資格は業務にどう直結してきたか
などの内容をメモに書きだしていくだけでOKです。
書きだす際のポイントとしては、
どんな経験を積んできたのか、これまでの経歴を一つひとつ細かく確認していくことです。
仕事を通じてどのように成長し、
会社に対してどんな貢献ができたかを整理していきましょう。
また、長所などを書きだして自分の個性を把握しましょう。
人づきあいでの役割はどうだったか。
例えば、飲み会で幹事を任されていた場合は、段取りが上手く、
気配りに長けていると職場の人たちに評価されていた証拠です。
自分の性格がその仕事にどのような貢献を与えられるか導き出すのがポイントです。
自己PRを作成するための準備作業として、
自分の経歴を振り返っていただいたのは自己分析をするため。
自己分析をしていただくことで自分の強みが分かってくるはずです。
その強みを上手く伝えることができれば転職が成功する確率を上げることができるでしょう。
ちなみに、強みというのは何も特別なスキルや経験、実績などの成果である必要はありません。
先ほどと同様にリクルートエージェントのアンケート結果を載せておきます。
自己分析の結果見つかった強み 回答は3つまで
| 見つかった強み | 回答数 |
| コミュニケーション能力 | 53名 |
| 行動力 | 43名 |
| 業務に関する専門スキル | 34名 |
| 仕事に対する意欲 | 33名 |
| 実績 | 28名 |
※以下、「調整力」「マネジメント能力」「資格」「語学力」「人脈」となっています。
この結果から専門性や実績がなくても、
今まで身に付けてきたビジネスの基礎能力が十分に強みとして活かせることが分かります。
無理をして、特別な才能をアピールする必要はありません。
経歴を振り返っていただき、書きだすこの準備作業がしっかりできていれば、
自己PRについては8割近く完成しているといっても過言ではありません。
後は少しのテクニックだけで十分です!
1-2「響く」自己PRにするために
先ほどの項目で「自己PRをどのように作成していけばいいのか」については理解していただけたかと思います。
ここでは、実際にどのようにして伝えれば「響く」自己PRになるのかについてお伝えしていきます。
<応募先のことを考える>
自己PRを活かす上で大切なのは、自分の強みが応募先の企業にマッチしているかどうかです。
せっかく作成した自己PRが応募先で活かせないものであれば残念ながら意味がありません。
応募先の企業、職種ではどういったスキルが求められているのかを把握する必要があります。
そこの部分さえずれていなければ効果的な自己PRと言えるでしょう。
<結論から伝える>
結論を先に伝えるようにしましょう。
自分の強みが何なのかを一番最初に持ってくることで担当者に伝わりやすくなります。
逆に強みを最後の方に持ってきてしまうと結局、何が言いたいのか分かりにくくなってしまいます。
最初に結論を述べ、その後順番に根拠を伝えていくようにしましょう。
<根拠を具体的に伝える>
せっかく自分の強みを把握できてもそれを相手に上手く伝えられなければ意味がありません。
上手く伝えるためには具体性を持って伝える必要があります。
具体的な内容と数字を盛り込むことであなたの自己PRの信憑性が格段に上がり、担当者に好印象を持ってもらえるはずです。
具体的に話すためには
~という業務に取り組み、
結果を出すために(目標を達成するために)~という工夫を行い、
その結果、~という成果が出た。もしくは~と周りから評価された。など
これらの経験から~のスキルが身に付いたのでその経験を活かし貴社の~の場で発揮したい。
というような流れで順序立てて伝えていけば完成度の高い自己PRと言えるでしょう。
自分の強みを把握し、
これら3点を意識して自己PRを伝えることができれば「響く」自己PRになっているはずです。
実際に自己PRの例文を載せておきます。
<良い例>
前職の営業職では顧客との関係性を重視した営業活動を行っていました。
顧客である企業担当者へ定期的に訪問・連絡を取り、何気ない会話から状況を読み取り、
詳細に記録しておくことで取引先のニーズに応じた商品の提案を行うことができました。
その結果、昨年は営業部門30人中トップの成績を修めることができました。
工夫し、結果を残せたこと、
取引先と固い信頼関係が築けたことが私の中で大きな経験になったと思っています。
この経験を生かし、より顧客の立場に立った提案力を磨きながら、
御社の営業活動に貢献し成長していきたいと考えています。
<悪い例>
前職は営業職として勤務しておりました。
顧客との関係性を重視した営業活動を行い、
昨年は営業部門の中でトップの成績を修めることができました。
営業という業務で結果を残せたことは私の中で大きな経験になったと思っています。
この経験を生かし、より取引先との関係性を重視した営業を心がけ、
御社の営業活動に貢献し、成長していきたいと考えています。
根拠を具体的に書き、数字などを盛り込むとより分かりやすい自己PRになるかと思います。
違いを見比べて、作成する際の参考にしてみてください。

2.「逆質問」で面接を攻略する!
ここでは、面接の場で大きな武器となる「逆質問」についてお伝えしていきます。
最後に聞かれる「なにか質問はありますか?」
など、こちらから発言できるチャンスに何も答えず、無駄にするのは非常にもったいない。
なぜかと言うと、企業への興味や関心をアピールできるチャンスだからです。
そのため、「逆質問」を予めいくつか準備しておくのが面接に対する効果的な対策と言えるでしょう。
質問する際の注意点やアピールできる逆質問の方法をご紹介していきます。
2-1「逆質問」する際の注意点
まずは、質問する際の注意点についてみていきます。
せっかく質問をして、逆にマイナスなイメージを与えてしまうのでは全く意味がありません。
質問をする意味は面接での合格率を少しでも上げるためです。
具体的に以下でご説明していきます。
・待遇面に対する質問
待遇面に関する質問には注意しましょう。
残業や、休日、給与、有給など気になるのは当然です。
しかし、聞き方によっては仕事に対する姿勢を疑われてしまう可能性があります。
業務内容よりも待遇面を重視していると見られてしまうからです。
質問する際は、仕事内容など入社意欲を示す質問をした上で行うか、
下記のように少し遠まわしに質問するようにしましょう。
<給与>
私と同じくらいの経験の社員の方の場合、
年収はどれくらいなのか参考までに教えていただけますでしょうか?
<残業>
前職では週に○時間ほど残業をしていました。
参考までに御社では平均どれくらいですか?
<転勤>
御社は様々なエリアに支店をお持ちですが、転勤される方はいらっしゃるのでしょうか?
また、頻度についてはどれくらいの頻度なのでしょうか?
<休日>
年末年始の休み(お盆休み)は、どのような勤務になっていますか?
・簡単な質問を避ける
面接官がひとことで答えられるような質問は避けて方がいいです。
興味や関心をアピールするための逆質問です。
はい、いいえ、だけで答えられるような質問は、
コミュニケーションのうえでもあまりよろしくありません。
<例>
将来的にはこういった業務に就きたいのですが可能ですか?
上記のように終わらせるのではなく、
将来的にこういった業務に就きたいと考えています。
御社でそういった業務に就くためにはどういったスキルを身に付けておく必要がありますか?
など一歩踏み込んだ内容で質問するようにしましょう。
2-2「逆質問」の具体例
ここでは具体的にアピールできる逆質問の具体例をご紹介します。
いくつか例文を載せておきますので、ご自身に合った質問を選んで実際の面接の場で使ってみてください。
・ぜひ○○の経験(資格)を活かしたいと考えているのですが、何かお役に立てそうな分野はありますか?
・御社で活躍するために最も重要な資質は何であると考えられていますか?
・入社までに準備・勉強しておくべきことがあればぜひ教えていただきたいです。
・この業務に従事する上で心得ておくべきことはありますか?
・実績に対してどのような評価基準を設けていらっしゃるのですか?
・御社の社員として強く意識しておくべきことや心がけは何かございますか?
上記以外でも、前向きさや資質、意欲を見せられるような質問であれば問題ありません。
ただし、露骨なアピールばかりにならないよう注意してください。
また、万が一いじわるな面接官に「逆にどう考えていますか?」
と逆逆質問をされた場合に備えて、
質問内容に対してある程度の答えを準備しておく方が無難です。

3.面接は第一印象がポイント
最後に面接における対策として第一印象の重要性をお伝えしていきます。
面接は第一印象が8割と言われています。
つまり、面接官に良い印象を持ってもらえるだけで採用される確率を大きくあげることができるのです。
企業の採用担当者も面接で第一印象をかなり重視しています。
転職サイトDODAのアンケート結果を載せておきます。
面接で重視するポイント職種別
| 職種 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 |
| 営業系 | 第一印象 | 受け答えの仕方 | 誠実さ・素直さ | 熱意・積極性 | 身だしなみ |
| 企画・管理系 | 第一印象 | 受け答えの仕方 | 経験 | 論理的思考力 | 誠実さ・素直さ |
| IT・通信系 | 第一印象 | スキル | 経験 | 受け答えの仕方 | 熱意・積極性 |
| 建築・土木系 | 第一印象 | 誠実さ・素直さ | 受け答えの仕方 | 経験 | 熱意・積極性 |
| 化学・食品系 | 受け答えの仕方 | 第一印象 | 誠実さ・素直さ | 経験 | 論理的思考力 |
| 電気・機械系 | 第一印象 | スキル | 受け答えの仕方 | 熱意・積極性 | 誠実さ・素直さ |
| 販売・サービス系 | 第一印象 | 受け答えの仕方 | 身だしなみ | 誠実さ・素直さ | 熱意・積極性 |
| 金融系 | 第一印象 | スキル | 熱意・積極性 | 受け答えの仕方 | 仕事の成果 |
| クリエイティブ系 | 第一印象 | スキル | 誠実さ・素直さ | 受け答えの仕方 | 熱意・積極性 |
参考元URL:https://doda.jp/guide/saiyo/008.html
ほぼ、全ての職種で第一印象が1位になっています。
この結果から、いかに第一印象が重視されているか分かっていただけるかと思います。
ここで注意していただきたいのは何も話の内容が全く、意味がないということではありません。
あくまで第一印象です。面接では当然質問に対する応答やあなたの人柄が重視されます。
しかし、良い第一印象を持ってもらえれば一歩リードした状態で面接に臨めると言っても過言ではないでしょう。
「第一印象が大事なのはわかったけど、どの部分を意識すればいいの?」と思われる方が多いのではないでしょうか。
その点については次の項目で少しご説明します。
3-1第一印象を上げるために・・・
転職サイトのマイナビ転職が中途採用担当者に対し面接で、
「第一印象」に大きな影響を与えると思われる要素についてアンケートを取ってくれていますのでそちらを載せておきます。
| 「第一印象」に大きな影響を与える要素 | 比率 |
| 態度・仕草 | 20% |
| 話し方(話すテンポや身振りなど) | 20% |
| 表情 | 18% |
| あいさつ | 14% |
| 身だしなみ(服装・持ち物・髪型など) | 9% |
| 目線 | 9% |
| 声のトーン・大きさ | 4% |
| 入室・着席の仕方 | 1% |
| その他 | 5% |
出典元URL:https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/mensetsu/manner
態度や仕草は入室のタイミングなど、視界に初めて入るタイミングで判断される可能性があります。
自信のある雰囲気を出すために背筋をしっかりと伸ばし姿勢をよくするようにしておきましょう。
言葉遣いも注意すべきポイントです。
敬語などがしっかり使えていないと相手に軽い印象を与えてしまう可能性があります。
時にはジェスチャーなどを交えて、身振り手振り話すのがいいかもしれません。
基本的な内容ですが、
・あいさつは元気よく
・清潔感のある身だしなみで
・明るい表情で話す時は相手の目線を見て
この3点は特に意識しておきましょう。
清潔感を演出するために髪型は意識しておきましょう。
長かったり量が多かったりする場合は面接の一週間前ぐらいに短く整えておきましょう。
男性、女性に関わらずおでこを出すだけで清潔感を演出することができます。
スーツは自分のサイズにピッタリなものでしっかりとアイロンを当てる、
靴は底が減っていないものを選び前日にしっかりと磨いておく。
これだけで印象をガラリと変えることができます。
4.まとめ
「響く」自己PRを面接の場で披露することができれば、
合格率は大幅に上げることができるはずです。
そのためには「振り返り」の準備作業が必要不可欠。
例え、時間がかかったとしても手を抜くことなくやりきりましょう。
面接に合格するためには「逆質問」と「第一印象」も非常に大切です。
これら3つを意識し、面接本番に臨んでください。



