
「今の環境を変えたい・・・」と考えながらも、
「仕事を辞める方法」が分からないとお困りの方、結構多いのではないでしょうか?
また、仕事を辞めたくても辞めさせてもらえず困っている方もたくさんいるでしょう。
辞める方法は大きく分けると2つあります。
1つは、円満退職する方法。もう1つは、就業規則を無視して最短で辞める方法です。
おそらく、ほとんどの方は円満退職を望まれるはずです。
そこでまず初めに、円満退職するために必要な、
『退職までの流れ』『退職理由』についてご紹介します。
それに加えて、仕事を辞める上で知っておくべき『仕事を辞めるリスク』についてお伝えしていきます。

1. スムーズに円満退職する方法!
冒頭でもお伝えしたように、仕事を辞める方法は大きく分けると2つあります。
まずは多くの方が望んでいる「円満退職するための方法」についてご紹介していきます。
円満退職するためには、退職までの順序と退職理由の工夫が必要です。
初めに、退職までの順序についてご説明します。
①就業規則の確認
辞めると決意したら、まずは会社の就業規則の確認をしてください。
会社の就業規則に、「退職の意思表示は○か月前までに」と記載されていることが多いです。
法律では「14日前まで」に退職の意思表示をすればいいことになっています。
しかし、円満退職することを考えると就業規則に従うのがいいでしょう。
②計画を立てる
就業規則を確認したら、次は計画を立てましょう。
・退職年月日(就業規則を確認した上で、辞める日をいつにするか決める)
・退職理由
・引き継ぎ関連
これらの計画をしっかりと立ててください。
③直属の上司に相談
まず、最初に伝えるのは直属の上司です。
直属の上司を飛び越えて、上役や別部署の上司に伝えることはいけません。
同僚や部下などに話すのもやめておきましょう。
伝える際には、一方的に退職の意思や退職希望日を伝えるのではなく、
あくまで相談ベースということを忘れてはいけません。
しかし、ここでの相談は退職するかしないかではなく、
退職したいのでふさわしい時期や引き継ぎについての相談をしましょう。
また軽い気持ちではなく考え抜いた末の結論であること、
退職後もつながりを大事にしたいということを伝えることも大切です。
④退職願・退職届提出
退職交渉を終えてから、退職願・退職届を提出します。
退職の切り出し時に退職届等を提出すると受取手が困惑してしまいます。
退職交渉が終わってから提出するようにしましょう。
また、退職願・退職届のどちらを提出するべきか、
については上司に相談するか就業規則を見て確認しましょう。
就業規則に記載されていないなど、分からない場合は退職願を提出します。
退職願は退職届と比較して柔らかい印象を与えるためです。
⑤引き継ぎ
退職日が決まったら、そこから逆算し引き継ぎのスケジュールを立てることは必須です。
最後まで責任を持って業務の引き継ぎや、残務処理を行ってください。
後任者にメモを取ってもらったり、口頭で伝えたりするだけでは物足りません。
業務の進歩状況や内容、
踏まえるべき留意点などをいつでも参照できるように、資料を作成しておくといいでしょう。
資料を見れば何でも分かるというのがベストです。
⑥社内外への挨拶
取引先への挨拶や社内外の関係者にできるだけ対面で挨拶をしに行くことも大切です。
そのときに、後任者と一緒に行こといいでしょう。
後任者の紹介を行っておくことで、
取引先と後任者がスムーズに新たな付き合いを始めることができます。
⑦社内への挨拶まわり
最終出社日にはお世話になった人への挨拶まわりは忘れないようにしましょう。
それほど関わっていない人も、
一言「お世話になりました」と伝えることで良い印象を与えることができるでしょう。
1-1. 「本音と建前」の使い分け!
先ほどの項目で、円満退職までの順序をご説明させていただきました。
実はそれ以外にも重要な内容があります。
それは、退職理由です。
退職理由を工夫して伝えることができれば円満退職にグッと近づくでしょう。
当然ですが、
「仕事内容がおもしろくないから辞めます」と伝えて、
会社側やそこで働いている人たちがいい思いをするわけがありません。
工夫のポイントは、「本音と建前」をうまく使い分けることです。
辞める理由に対して、しっかり理解と納得をしてもらう事、
また引き留められにくくするために工夫が必要なのです。
では、仕事を辞める本音と建前の理由をみていきます。
【本音の理由】
・会社の社風が合わない、方針に納得できない
・上司との関係性が良くない
・給料や福利厚生など待遇がよくない
・仕事内容にやりがいが感じられない
・会社に安定性や将来性がない
【建前の理由】
・今の職場に不満はないが、○○に興味ができたので、それに関わる仕事をしたい。
・今の仕事に不満はないが、業務の中で興味を持った分野に特化して、より専門性を高めたい。
・今の仕事に不満はないが、自分の能力を高めるために新たなチャレンジがしたい。
・自分のステップアップのために、これまでの経験を活かして新しい環境で自分の力を試してみたい。
・新たにやりたいことを見つけたので、資格をとるため勉強に専念したい
マイナスな理由であれば、建前の理由に言い換えるといいでしょう。
しかし、引き止めてくる会社や上司ももちろんいます。
他の部署への異動をもちかけられることもあります。
引き止められないようにするためのポイントとしては、
・退職時期は、会社の繁忙期とずらす
・上司への相談のタイミングは1ヶ月以上の余裕を持つ
・「退職するべきか」の相談はしないこと
・絶対に退職したいなら、「条件」を退職理由にしない
・「かならず退職する」という強い意思を持つこと
という点に気をつけて頂けたら、引き止められる可能性は低くなるでしょう。
もし、それでも強引に引き止められるようなことがあれば、
「転職先が決まっている」や、「退職の決意が揺るがない」ことを伝えるようにしましょう。
どのような理由であなたを引き止めているにしても、
必要としてくれていることに間違いはありません。
感謝の気持ちと、この会社ではできないことがあるという旨を伝えるようにしてください。
また、個人的な事情での辞め方は、
・結婚することを機に、寿退社
・旦那の転勤で、地方に引っ越すことになった
・親の介護に専念しないといけない状況になった
・家業を継ぐことを決意した
・健康状態が悪化してしまい、静養することにした
などがいいでしょう。
しかし、結婚する予定のない人や、
介護をしないといけない状況ではない人など全く関連性のない理由や嘘はよくありません。
いい辞め方ができても、あとで嘘がばれるとあなたの信用を失うことになります。
これからも関係を続けていきたい人や、
またどこかで繋がりができるという可能性も考えられます。
このような理由にするときは本当にその予定がある場合だけにすることをおすすめします。
<ちなみに・・・>
退職は自分の人生だけでなく、所属する会社や組織に少なからず影響を及ぼすものです。
民法では「14日前まで」に退職の意思表示をすればいいことになっています。
(正確には14日経過後の15日目に退職できる)
会社の就業規則に、
「1か月前までに退職願または退職届を出さない場合、退職を認めない」
と記載されていても法律が優先されるため、従う必要はありません。
しかし、円満に退職するためにも、
退職の意志が固まり次第、なるべく早く、まずは退職の意向を直属の上司に伝えましょう。

2. こんな人もいるのでは?
目次1では円満退職するための方法についてお伝えしました。
しかし、仕事を辞めたいと思う人の中には、
辞めたくても辞められないという人もいるのではないでしょうか?
そこで、
もう一つの辞める方法である「最短で仕事を辞める方法」と対処法についてご紹介します。
「辞めたくても辞められない」という理由には、会社に問題がある場合が多いでしょう。
その中でも、一番多い原因は人材不足な会社です。
「人材が足りていないから辞めさせてくれない」という人が多くいます。
逆に、人材が少ないから他の社員に気を遣って会社を辞めることができないという人もいます。
本来、企業が従業員の退職を拒否することはできません。
しかし、その常識が通用しないような企業(ブラック企業)にお勤めの方もいるでしょう。
どうしても辞めたいのに辞めさせくれないとなると労働基準監督署に相談するという方法もあります。
どんな事情であれ、あなたの人生です。他の人に気を遣って辞められずにいるなんてもったいなくないですか?
人材が足りないのはあなたのせいではありません。会社の原因です。
辞めさせてくれない場合こそ、辞めるための準備を始めていきましょう。
『転職先を見つける』
これが一番いい方法です。
転職先が決まってしまえば、会社側も受け入れざるを得ないでしょう。
「転職先が決まって、
○月○日から新しい職場で働くので、△月△日には退職します」と伝えれば大丈夫です。
ですが、引き継ぎ期間や、引き継ぎの資料などは事前にしっかりと準備が必要です。
それでも会社が辞めさせないと受理してくれない場合は、退職届を提出してください。
提出さえすれば、2週間経過することで退職が成立します。
これは最終手段として頭に入れておいてください。

3. 辞める理由からリスクについて考える
他の人の退職理由について、気になっている人もいるのではないでしょうか?
またこのランキングの中に、あなたの退職理由にあてはまるものもあるでしょう。
そこで、リクナビNEXTが行った退職理由の本音についての調査結果を基にみていきます。
<退職理由本音ランキング> |
順位理由比率 1位上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった23% 2位労働時間・環境が不満だった14%3位同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった13%4位給与が低かった12%5位仕事内容が面白くなかった9%6位社長がワンマンだった7%7位社風が合わなかった6%8位会社の経営方針・経営状況が変化した6%9位キャリアアップしたかった6% 10位昇進・評価が不満だった4% |
出典元 URL https://next.rikunabi.com/tenshokuknowhow/archives/4982/
1位が「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった」、
2位に「労働時間・環境が不満だった」、
3位は「同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった」と上位3位をみてみると、
社風や人間関係が原因で退職していることが多いことが分かります。
マイナスな理由が原因で仕事を辞めたいと思っている人は、
一度踏みとどまってよく考えることが必要です。
辞めたあと自分はどうしたいのか、どうなりたいのか。
本当に今の会社を辞めることが、自分のこれからの人生を良い方向に変えられるのか。
辞めてしまってから後悔するのでは手遅れです。
仕事を辞めるということは、その分リスクもあります。
ではどのようなリスクがあるのかを次の項目でお伝えしていきます。
3-1. 3つの大きなリスク
ここまでは、仕事を辞める方法についてお伝えしました。
仕事を辞める上で覚悟しないといけないのが、仕事を辞めた後のリスクです。
仕事を辞めたあとのリスクについて考えられる3つのリスクをお伝えします。
1つめは、転職活動です。
ちなみに、仕事を辞めてから、「さぁ!転職活動するぞ!」と動き出すのでは遅いです。
今の会社に不満があって辞める人は、
転職先ではもちろんその不満を取り除ける会社を見つけたいですよね。
また目的や、やりたいことがある人はそれらを叶えられる会社でなければ意味がありません。
仕事を辞めてから転職活動を始めると、なかなかいいところが見つからない、
内定がもらえないと焦ってしまい、結局後悔する羽目に…ということも考えられます。
また、転職活動期間が長くなればなるほど、転職はますます不利になっていきます。
無職期間が半年をこえると面接官のつっこみが厳しくなり、
せっかく面接まで進んでもそこでつまずいてしまっては意味がありません。
そういった点も踏まえると、在職中に転職先を見つけることが一番いいでしょう。
転職活動がリスクにならないように、余裕を持って転職活動を行ってください。
気を付けてほしいのが、在職中に転職活動を行う際、表立った行動は避けてください。
「退職するらしいよ」という噂が広まり、いい印象は与えません。
また「忙しいのによく転職活動する時間があるな」
という周囲からあなたへの不平にもつながってしまいます。
2つめは、転職をする際の面接です。
仕事を退職した理由に対し、面接官は必ずといっていいほど、その理由を聞きます。
「人間関係が合わなかった」、
「忙しすぎて、とても体力がもつ自信がなかった」、
などの理由を、考慮してくれる担当者はほぼいません。
なぜなら、企業側は、「長く働いてくれる人材」を求めています。
ですから、経歴が浅いと、退職理由によっては採用を見送られてしまうこともあります。
新境地を開こうと意欲満々で面接を受けても、
残念ながら失敗するケースは少なくありません。
3つめは、金銭面と精神面です。
まずは当然、収入面です。転職先が決まっていれば別ですが、
そうでない場合この問題に頭を悩ますことになるでしょう。
簡単には見つからないかもしれません。
仕事を辞めて無職の状態が続くともちろん収入は0になります。
生活をしていくためには必ずお金が必要です。
その状態が続けば続くほど不安に陥り精神的にも疲れてくるでしょう。
また、どうしても周りの目が気になってしまいます。
周りの同世代の子たちは、仕事に励み、プライベートでも楽しんでいるのに…
今の自分を周りの人はどう見ているのだろう…
と周りの視線ばかり気にしてしまい、転職活動に励むことができません。
これらのリスクはあらかじめ覚悟しておきましょう。
また、このようなリスクを避けるためにできることを考えましょう。
転職活動を始める前に、キャリア診断テストの活用をおすすめします。
「今の仕事を辞めて、転職したい!」と思っても、
「何の仕事をしよう…」と悩む人も多いのではないでしょうか?
どういった仕事が自分に合うのか、
自分を活かせる仕事は何かを知っておくことはとても重要です。
診断テストを受けて、自分の適性や強み、仕事に活かせるポイントなどが結果で分かります。
リクナビNEXTの診断テストは精度が高くおすすめです。
もちろん無料で受けることができます。一度受けてみてはどうでしょうか?
4. まとめ
仕事を辞めたいと考える人はたくさんいます。
また、何度も「辞めたい、辞めよう」と思っても、
「もう少し頑張ってみよう」と続けてきた人もいるのではないでしょうか?
場合によっては我慢も必要です。
しかし、その我慢はあなたにとってプラスになっていますか?
転職をすることであなたの人生が良い方向に変わるかもしれません。
そのためにも、辞めたい理由は本当に一時的な感情ではないのか、
もう一度自分を見つめ直す必要があります。
一時的な感情であれば、絶対に辞めるべきではありません。
「仕事を辞める勇気」、
「仕事を続ける覚悟」、
どちらを選んでも後悔のないようにしっかり考えてください。