
職務経歴書の自己PR欄に記入する内容って結構困りますよね。
どうやって書いたらいいのか、
書く内容が思いつかない、
など自己PRについて悩んでいる方は多いかと思います。
自己PRは名前の通り自分を企業に対してアピールするためのものです。
書き方を工夫し上手く伝えることができれば転職活動を有利に進めることができるでしょう。
そのため、ここでは転職を有利に進めるために自己PRの上手な書き方についてご紹介していきたいと思います。

1.自己PRを書く前に
まずは、自己PRを書く前にやっておくべき大切な作業についてお伝えしていきます。
いきなり、自己PRを書き始めるのはNG。
しっかりと書く前に準備しておく必要があります。
それ以外にも自己PRを書く上での注意点が・・・
ここでは、書き方についてみていく前にそれらの内容についてご説明していきます。
1-1経歴を振り返ろう
自己PRを書くための準備として大切なのは自分の経歴を振り返ることです。
「書く内容が思いつかない」
と悩んでいる方の多くはこの準備作業を疎かにしている可能性が高いです。
転職を成功させている方の多くは経歴を振り返り自分の強みを把握できています。
「自分には何ができるのか」ということを知ることは非常に大切です。
リクルートエージェントが転職成功者100人に、
「どのようにして自分の強みをみつけたのか」
というアンケートをとってくれていましたのでそちらの載せておきます。
強みを見つける自己分析の方法 ※複数回答
自己分析の方法 | 回答者数 |
今までの業務経験を振り返った | 95名 |
業務上意識している点を思い返した | 65名 |
周囲に自身の強みを聞いた | 40名 |
周囲に評価された点を思い返した | 30名 |
上記のように経歴を振り返る作業に関して具体的に言うと、
・今までどんな仕事をしてきたか
・仕事ではどんな成果を上げてきたのか
・結果を出すために工夫したことはどんなことか
・経験によって得られたことはどんなことか
・仕事でうれしかった体験は何なのか
・夢中になって取り組んだ仕事はどんな仕事か
・仕事を行う上で役立っている長所はなにか
・仕事上のポリシーや大切にしているポイントは?
・周りから仕事面でどういう評価をされているか
・今までで大変だった仕事はどんな仕事か
・持っている資格はどんなものがあるか
・資格は業務にどう直結してきたか
などの内容をメモに書きだしていくだけでOKです。
書きだす際のポイントとしては、
どんな経験を積んできたのか、
これまでの経歴を一つひとつ細かく具体的に棚卸ししていくことです。
仕事を通じてどのように成長し、
会社に対してどんな貢献ができたかを整理していきましょう。
そこから、応募先企業が求める人材との接点を見つけ出してください。
また、長所などを書きだして自分の個性を把握しましょう。
人づきあいでの役割はどうだったか。
例えば、飲み会で幹事を任されていた場合は、
段取りが上手く、気配りに長けていると職場の人たちに評価されていた証拠です。
自分の性格がその仕事にどのような貢献を与えられるか導き出すのがポイントです。
自己PRを書くための準備作業として、
自分の経歴を振り返っていただいたのは自己分析をするためです。
自己分析をしていただくことで自分の強みが分かってくると思います。
その強みを上手く伝えることができれば転職が成功する確率を上げることができるでしょう。
強みというのは何も特別なスキルや経験、実績などの成果である必要はありません。
先ほどと同様にリクルートエージェントが転職成功者100人に、
「自己分析の結果見つかった強み」
についてアンケートを取ってくれていましたのでそちらを載せておきます。
自己分析の結果見つかった強み 回答は3つまで
見つかった強み | 回答数 |
コミュニケーション能力 | 53名 |
行動力 | 43名 |
業務に関する専門スキル | 34名 |
仕事に対する意欲 | 33名 |
実績 | 28名 |
※以下、「調整力」「マネジメント能力」「資格」「語学力」「人脈」となっています。
この結果から専門性や実績がなくても、
今まで身に付けてきたビジネスの基礎能力が十分に強みとして活かせることが分かります。
無理をして、特別な才能をアピールする必要は全くありません。
経歴を振り返っていただき、
書きだす作業が職務経歴書を完成させるうえでも、
転職を成功させるうえでも一番重要な作業です。
この作業がしっかりとできれば、
自己PRについては8割近く完成しているといっても過言ではありません。
後は少しのテクニックだけで十分です。
その内容については後程紹介していきます。
1-2例文は参考程度に!
ここでは、自己PRにおける注意点をお伝えしていきます。
よく、自己PRの例文などを載せてくれているサイトがありますが、
その例文を自分に置き換えて自己PRを作成するのはやめましょう。
例文の完成度は高く、
それを少し編集して職務経歴書に記入すれば面接までこぎつけるのは容易いです。
しかし、当然人事の担当者は今まで多くの面接をこなしています。
面接の場でいくつか質問された時に見破られる可能性が大いにあります。
自己PRを作成する目的は面接までこぎつけるためではありません。
当然、最終の目的は面接に合格し企業から採用をもらうことです。
そのため、自分自身のことを自分の言葉で伝えなければならないのです。
これは、自己PRだけに限ったことではありません。
職務経歴書や履歴書に書く志望動機などでも同じことが言えると思います。
例文を引用しただけでは、
面接時に見破られてしまいますので例文などはあくまで参考程度にしておいてください。

2.自己PRを書く上でのテクニック
先ほどの項目で、
自己PRにどういった内容を書けばいいのかについては理解していただけたかと思います。
ここでは、実際にどういった形で書いていけばいいのかについてご説明していきます。
2-1応募先のことを考える
自己PRを活かす上で大切なのは、
自分の強みが応募先の企業にマッチしているかどうかです。
自己PRが応募先で活かせないものであれば残念ながら意味がありません。
極端ですが、接客業を希望しているのにも関わらず、
自己PRでプログラミングが得意ですとアピールしても効果はないでしょう。
そのため、応募先の企業、職種では、
どういったスキルが求められているのかを把握する必要があります。
そこの部分さえずれていなければ効果的な自己PRと言えるでしょう。
2-2結論から伝える
文頭で結論を伝える形の書き方にしましょう。
自分の強みが何なのか、どういったことができるのか、何を伝えたいのか、
など、結論を最初に持ってくることで担当者に最後まで読んでもらえる可能性が上がります。
逆に強みを最後の方に持ってきてしまうと何を伝えたいのかが分かりにくくなってしまいます。
最初に結論を述べ、その後順番に根拠を示していく書き方にしましょう。
2-3根拠を具体的に伝える
せっかく自分の強みを把握できても相手に上手く伝えられなければ意味がありません。
上手く伝えるためには具体性を持って伝える必要があります。
具体的な内容と数字を盛り込むことで、
あなたの自己PRの信憑性が格段に上がり、担当者に好印象を持ってもらえるはずです。
具体的に話すためには
~という業務に取り組み、
結果を出すために(目標を達成するために)~という工夫を行い、
その結果、~という成果が出た。もしくは~と周りから評価された。など
その経験から~のスキルが身に付いたのでその経験を活かし貴社の~の場で発揮したい。
というような流れで順序立てて伝えれば伝わりやすいかと思います。
自分の強みを把握し、
上記3点を意識して自己PRを作成すれば魅力的な自己PRを完成させることができるでしょう。
2-4自己PR例文
実際に自己PRの例文を載せておきます。
良い例と悪い例をそれぞれ見比べ作成する際の参考にしてください。
<良い例>
前職の営業職では顧客との関係性を重視した営業活動を行っていました。
顧客である企業担当者へ定期的に訪問・連絡を取り、
何気ない会話から状況を読み取り詳細に記録しておくことで、
取引先のニーズに応じた商品の提案を行うことができました。
その結果、昨年は営業部門30人中トップの成績を修めることができました。
工夫し、結果を残せたこと、
取引先と固い信頼関係が築けたことが私の中で大きな経験になったと思っています。
この経験を生かし、より顧客の立場に立った提案力を磨きながら、
御社の営業活動に貢献し、成長していきたいと考えています。
<悪い例>
前職は営業職として勤務しておりました。
顧客との関係性を重視した営業活動を行い、
昨年は営業部門の中でトップの成績を修めることができました。
営業という業務で結果を残せたことは私の中で大きな経験になったと思っています。
この経験を生かし、より取引先との関係性を重視した営業を心がけ、
御社の営業活動に貢献し、成長していきたいと考えています。
根拠を具体的に書き、数字などを盛り込むとより分かりやすい自己PRになるかと思います。

3.自己PRで注意しておくこと
ここでは、自己PRで注意しておくべき内容についてお伝えしておきます。
作成した自己PRであてまっている部分がないか確認してみてください。
・自己PRは自慢するためのものではない
自分をよくみせたい気持ちは非常に分かりますが、
できないことや事実と異なる内容を自己PRとするのは避けましょう。
担当者に評価してもらって初めて自己PRに価値が生まれます。
自己分析を行った結果、過大な自己評価にならないように注意しましょう。
・当然のことを努力したように伝えない
企業から見て、当然だと思われることを努力した、
工夫したというふうに書くのは避けましょう。
せっかくの自己PRが逆効果となってしまいます。
例えば、接客業を経験していた場合に
「明るく接客することを心がけていました」とアピールしても何の意味もありません。
明るく接客するのは当然です。
担当者が知りたいのはどういう工夫をしていたかです。
「お客様のニーズを引き出すために、~というような質問をしていた」
など具体的に書くようにしましょう。
・自己PRを使い回さない
企業によって、当然求める人材は変わります。
ということは、複数の企業に向けた自己PRが、まったく同じであるはずがありません。
A社とB社の2つの会社に応募するのであれば、
A社にはA社の、B社にはB社の自己PRを作成する必要があります。
志望動機と同じように考えていただければ分かりやすいかと思います。
もしも複数の企業で同じような自己PRをしている方は、
企業に沿った内容を盛り込むとより良い自己PRになるかと思います。

4.転職を成功させるために
ここでは、最後に転職を成功させる方法について少しご紹介。
その方法をご紹介する前に転職を成功させた方が何社受けたのかをみていきます。
リクルートキャリアが転職成功者2274人を対象に行ったアンケート結果を載せておきます。
・内定をもらうまでに何社受けたか
応募先企業数 | 内訳 |
1~5社 | 27.2% |
6~10社 | 24.7% |
11~15社 | 7.8% |
16~20社 | 16.3% |
21社以上 | 24.1% |
1社だけを受けて、内定をもらえている割合はわずか4%でした。
やはり、転職を成功させるまでの道のりは一筋縄ではいかないようです。
転職の成功確率を少しでも上げるという意味では「転職エージェント」がおすすめです。
転職エージェントは無料で利用でき、
簡単に言うとプロの指導とアドバイスのもと転職活動を行うことができるというものです。
転職活動は割と孤独。
そんな転職活動中に悩みを相談できたり、
プロの話を聞けたりするのは非常に助かると思います。
面接の対策についても熟知しているため、
転職を成功させる確率を上げられるのではないかと思います。
その他のメリットとしては、企業とのスケジュールを調整してくれます。
転職活動は仕事をしながら行うケースが多いでしょう。
そのため、応募先企業との調整が結構面倒なポイント。
そんなときにスケジュール調整を担当がやってくれるのでとても助かります。
担当と連絡すればOKなので比較的気軽に調整が行えます。
興味を持たれた方は、転職エージェント大手の
・DODA
・リクルートエージェント
・マイナビエージェント
を調べてみてください。
利用せずとも転職に関するコラムなどを載せてくれていますので参考になる部分は多いかと思います。
5.まとめ
自己PRを書く上で一番大切なのは自己分析を行い自分の強みを把握すること。
この作業が完了していれば8割方完成しています。
あとは、記入する上でいくつかの点に注意しながら進めていけばOK!
転職の成功率を少しでも上げたいという方は、
転職エージェントも少し調べてみていただければと思います。