
転職を考え、職務経歴書の志望動機で困っている方は多いのではないでしょうか?
どうやって書いたらいいのか、
書く内容が思いつかない、
など志望動機について悩んでいる方は多いかと思います。
ちなみに、職務経歴書に志望動機を書く必要があるのか?
と感じている方もいるとは思いますが、
履歴書に書いたとしても職務経歴書にも志望動機は書いていた方が絶対に良いです。
ここでは、その理由と転職を有利に進めるために志望動機の上手な書き方についてご紹介していきます。
また、職務経歴書で注意しておくべき点などもご説明していきますので作成を始める前に一度確認してみてください。
1.職務経歴書にも履歴書にも志望動機を書く理由
まずは、「なぜ、2つの応募書類に志望動機を書く必要があるのか」についてご説明していきます。
理由はいたってシンプルです。
志望動機が非常に重要だからです。
では、なぜ重要なのか?
企業は「なぜ、数ある会社からうちの会社を選んだのか」、
「なぜ、うちの会社でなければいけないのか」という点を非常に気にしているからです。
事実、採用担当者は応募書類の中で志望動機をかなり重視しているというデータがあります。
転職サイトDODAが応募書類で重視するポイントについて、
アンケートを取っていましたのでそちらの結果を載せておきます。
<採用担当者が応募書類で重視するポイント>
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
営業系 | 経験 | スキル | 年齢 | 志望動機 | 仕事の成果 |
企画・管理系 | 経験 | スキル | 年齢 | 志望動機 | 自己PR |
IT・通信系 | 経験 | スキル | 年齢 | 仕事の成果 | 志望動機 |
建築・土木系 | 経験 | スキル | 年齢 | 資格 | 志望動機 |
化学・食品系 | 経験 | スキル | 年齢 | 志望動機 | 資格 |
電気・機械系 | 経験 | スキル | 年齢 | 志望動機 | 資格 |
販売・サービス系 | 経験 | 年齢 | 志望動機 | スキル | 自己PR |
金融系 | 経験 | スキル | 仕事の成果 | 資格 | 年齢 |
クリエイティブ系 | 経験 | スキル | 年齢 | 仕事の成果 | 志望動機 |
参考元:URL https://doda.jp/guide/saiyo/007.html
ほぼ、全ての業種で志望動機が5位以内にランクインしています。
いかに「志望動機」が重視されているか分かっていただけたのではないでしょうか。
職務経歴書にも履歴書にも書くからと言って、
同じ内容を書けばいいというものではありません。
だからと言って、
全く違う内容を書けばいいというものでもありません。
企業が志望動機を重視しているのは、あなたの熱意を知りたいからです。
履歴書に志望動機を書き、
職務経歴書により具体的な志望動機を書くことでその熱意を上手く伝えることができるのです。
それが、職務経歴書にも履歴書にも志望動機を書く一番の理由です。
作成する際の違いを言うと、
<履歴書>
企業の社風への共感や仕事への熱意を書く。
<職務経歴書>
職歴の流れから自分自身の能力・経験・成果などエピソードを交えて志望動機を書く。
また、自己啓発、独学などを交えて意欲・努力を見せる。
というような感じです。
以下では、職務経歴書用の志望動機について詳しく解説していきます。

2.採用担当者に響く「志望動機」
先ほどもお伝えしたように採用担当者は、
「なぜ、うちの会社でなければならないのか」
「なぜ、数ある会社の中からうちの会社を選んだのか」という点を非常に気にします。
そのため、完成度の高い志望動機を作成できれば採用確率をアップさせることができるでしょう。
志望動機は書く前の準備が必要です。
そのための準備として必要なのが企業研究です。
その方法と書く時のテクニックの2点を中心に解説していきます。
2-1志望動機を書くために「企業研究」
「企業研究」と聞くとなんだか難しそうな気がしますが決してそんなことはありません。
「相手を知ること」それだけです。情報を入手する感覚で行いましょう。
・企業のどこに惹かれたのか
・その企業の強みはどこにあるのか(同業他社と比較して)
上記の2点を意識して行えば割と簡単に企業研究を行うことができます。
以下で、具体的にご説明していきます。
・企業HPから入手する
企業のHPから簡単に情報を入手することができます。
企業概要、企業理念、代表者メッセージ、事業内容など、
その企業を把握できる内容を見ることができますので必ず確認するようにしましょう。
企業理念からは、会社のビジョンや想いを把握できます。
そこから同業他社との違いが見えてくることもあるでしょう。
・書籍や雑誌から業界の情報を入手する
企業が所属している業界を知る上では書籍などから入手する方法がいいかと思います。
本屋さんに行けば、業界研究用の書籍などが多数置いています。
業界の主要企業や業界としての取り組みなど非常に参考になる情報が多いです。
業界を知ることは企業研究に活きてくるでしょう。
準備作業としては、企業研究を行っていただくだけで十分です!
次の項目では、書く上でのテクニックをご紹介していきます。
2-2志望動機を書く上でのテクニック
「もう聞き飽きた!」というレベルだと思いますが、
志望動機で大切なのは「なぜ、その企業でなければならないのか」を伝えることです。
それさえ上手く盛り込むことができれば完成度の高い志望動機にすることができます。
その方法についてここでは解説していきます。
・応募した経緯を振り返っておく
志望動機を書く前に、もう一度応募に至った経緯を振り返ってみましょう。
なぜ数ある企業の中から選んだのか、
なぜ前職の時に転職をしようと思ったのか、
そしてこれから先の将来のビジョンをどう考えているのか。
応募したキッカケや、どういったところに惹かれて応募したのか、出来る限り思い出してみましょう。
この作業をすることで、志望動機が書きやすくなります。
・自分の経験、スキルが入社後に活用できる点を伝える
自分の強みを応募先の企業と直結させます。
強みとは何も専門的なスキルである必要はありません。
業務で培ってきた経験、仕事に対する考え方、コニュミケーション能力、
取得した資格、業務中に工夫したこと、etc・・・など何でも構いません。
応募先の業界や職種で活かせる経験やスキルを積極的に伝えましょう。
例えそれが、未経験の業界への転職でも関係ありません。
企業研究を行った後であれば、
自分のどの強みが応募先で活かせることができるのかをある程度把握できているはずです。
・将来のビジョンを伝える
中途採用の場合、企業は即戦力を求める傾向にあります。
しかし、当然ですが長く働き続けてくれるか、という点もかなりチェックしています。
そのため、入社後に応募先の企業でどうなっていきたいのかを盛り込むことができれば、
かなり完成度の高い志望動機だと言えるでしょう。
以上の3点が志望動機を書く上でのテクニックです。
実際に志望動機の例文を簡単にですが載せておきます。
<例>
前職では営業職をしており、顧客のニーズを把握することを意識していました。
顧客である企業担当者へ定期的に訪問・連絡を取り、
何気ない会話から状況を読み取り詳細に記録しておくことで取引先のニーズに応じた商品を提案することに注力しておりました。
ニーズを読み取る能力は貴社のマーケティング部門でも活かせるのではないかと考えています。
以前から貴社のブランドを愛用していたこと、
前職の経験の中でマーケティングに対する興味があったことがこの度応募させていただいた理由です。
入社後は貴社の商品の良さを伝え、拡販していくことに尽力していきたいと考えております。

3.職務経歴書はこう作成する!
ここでは、職務経歴書の作成方法についてみていきます。
転職活動をする上で、この職務経歴書とは非常に重要な書類です。
職務経歴書とは簡単に言うと、
今までの職歴で得たスキルや経験を、応募企業で活かせるということをアピールできる書類です。
履歴書の職歴の欄では書ききれない内容を書いていくものです。
多くの企業では、面接の前に「書類選考」が設けられています。
書類選考をクリアしなければ、面接までたどり着くことはできません。
職務経歴書をしっかりと作成し自身をアピール出来れば、書類選考は容易に突破できます。
職務経歴書の作成に慣れておらずどう作成したらいいのかわからないという方も多いと思います。
また、意外な落とし穴があるケースがありますので、作成に慣れている方も一度確認しておいてください。
3-1基本的な書き方
まずは、職務経歴書の基本的な書き方についてご説明していきます。
職務経歴書にはいくつか形式があるのですが、
初めて書く方や慣れていない方は編年体式と呼ばれる形式で職務経歴書を作成していくのがいいでしょう。
個人的には編年体式が一番書きやすい形式かと思います。
編年体式とは簡単に言うと、経歴を古いものから順に記入する書き方です。
この形式が最も一般的とされています。
構成としては、入社、異動、昇進、退職など見出しに沿って職務内容を記入していくものになります。
順番に見ていくため、比較的書きやすいのが特徴です。
時系列に沿って書けるため頭で整理しながら書くことができるのもメリットと言えます。
ちなみに、職務経歴書だからといって記入する項目は難しいものではありません。
中身は重視されますが、項目については割と基本的なものがほとんどです。
決まった書式についても特にありませんので、下記で基本的な職務経歴書の書き方についてご紹介していきます。
職務経歴書平成28年○月○日現在氏名 ○○ ○○<経歴概要>※長くても5行で簡単に職務経歴をまとめます。採用担当者があなたの経験を一目でわかるように書くのがポイントです。<応募職種>○○職など<職務経歴>株式会社○○ 平成20年4月~平成24年3月事業内容: 資本金: 従業員数:※採用担当者がどんな会社に所属していかのか分かるよう最初に会社概要を書きます。 平成20年4月 ○○部に配属・・・※○年○月配属(入社、異動、昇進、退職など)職務内容、実績、取り組みなどを分かりやすく簡潔に書きましょう。受賞経験がある場合はそちらも記入してください。職務内容、実績については3~5行程度にまとめましょう。<資格・スキル>※職務に関連した資格やスキル(PCスキルや語学力など)を書きます。応募先の企業に対してアピールにならないものは記入しなくて大丈夫です。<自己PR・志望動機>※履歴書でも書く内容になりますが、全く同じ内容にならないように注意しましょう。似た内容だとしても、具体的な経験やエピソードを付け加えるなどして説得力を増すようにしてください。 |
以上の項目について具体的にわかりやすく書くことを心がけてください。
業務の中でどう工夫していたなどまで書けていると完成度の高い職務経歴書と言えるでしょう。
3-2作成における注意点
基本的な書き方についてはある程度理解していただけたかと思います。
ここでは、職務経歴書全体として注意しておくべき点をお伝えしていきます。
<手書きよりもパソコンでの作成が適切>
一般的に、履歴書は手書きが望ましいとされていますが、
職務経歴書はパソコンでの制作が望ましいとされています。
人事担当者はweb上で職務経歴書を見る事がほとんどです。
また管理もパソコンですることがほとんどです。
「手書きで」という指定がない限り、パソコンで制作しましょう。
<文字の大きさは、本文10〜12pt・タイトル14〜18pt>
字は大き過ぎればサボっているように感じられ、小さ過ぎれば見にくくなってしまいがちです。
タイトルなどの見出しは少し大きめにする方が全体的に見やすくなります。
<枚数は2枚>
基本的に職務経歴書の枚数は「2枚」がベストです。
1枚では、自己PRが十分に出来ずに内容が不十分になりがちです。
また3枚以上では、内容が多すぎて、
本当に伝えたいことが相手に伝わりにくいのでコンパクトに要点を抑え、2枚でまとめましょう。
<相手に伝わりやすく書く>
職務経歴書は日記などとは違い、読んでもらうことを目的に作成します。
自身が伝えたいことだけをひたすら書くのではなく、
相手が知りたいと思っている情報を伝えることがポイントです。
<文書では「貴社」を使う>
「御社・貴社」は、両方とも相手の会社を表す尊敬語です。
この2つの言葉の違いは、口語か文語かです。
御社は、口語として相手との会話で使用します。
貴社は、文語としてビジネス文章などで使用します。
なので、職務経歴書を書くときは「貴社」を使用します。
また面接などで、人事担当者と話すときは「御社」を使用します。
この使い分けはビジネスマナーです。
違いを理解し、しっかりと使い分けしましょう。
<略称は使用せず正式名称を使用する>
職務経歴書は正式な書類です。
略称の使用はNGです。(株)ではなく株式会社と書くなど必ず正式名称で記載しましょう。
<日付は統一させる>
職務経歴書全体に言えることですが、日付の書き方は統一させましょう。
平成や昭和で記載するか、西暦で記載するかどちらかで統一します。
全体的に統一感の無いものは印象が悪いです。
4.まとめ
ここでまとめたポイントを掴むことで比較的簡単に、職務経歴書を書けるようになります。
志望動機で企業側が求めている人材、
職務経歴で企業側が求めている人材を把握することが大切です。
その為には、企業研究をしっかりとすること、書類の書き方を把握しておく必要があります。
職務経歴書は直接採用に繋がる大事な書類です。
最後まで挫折せずに、納得のいく志望動機、職務経歴書の作成をしてください。